日商簿記1級 独学の考察

皆さん、お越し頂きましてありがとうございます。さるやです。

今回は日商簿記検定1級の学習について書かせて頂きました。

日商簿記検定1級はこれまで受験されてきた簿記試験と比べ試験の性質から大きく変わります。まず直近の合格率を見てみましょう。

○合格率

1級は6月と11月の年2回しか試験が実施されません。元講師の立場で語ると11月検定の8.1%の合格率は高いと感じられる数字です。私が現役講師の時は3%とかざらに発生する試験でした。

○合格率のわけ

この合格率の低さには理由があります。

2級までの検定試験は100点満点中70点以上をとればだれもが合格できる絶対評価試験といわれていますが、1級は相対評価試験といわれています。

相対評価とは同じ試験を受験した人たちの出来映えによって得点調整などがされて上位10%前後の人間を合格者にしているなど、試験の主催者側で合格ラインを変えているといわれています。※公式にはそうは言っていませんが…

さらに、1級の試験科目としては「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」の4科目となり各々25点の配点がありますが、どれか1科目でも10点に満たない場合は即不合格にされるいわゆる足切りが存在します。

この足切りが「会計学」「工業簿記」「原価計算」の3科目で発生しやすく非常にバランスよく勉強しないと合格が難しい試験になっています。

また、試験範囲が非常に広範囲となります。勉強量の比較をすると

この広範囲の勉強をバランスよく勉強するのですから、かなりの時間を要します。ちなみに実務の世界で経理部の人間でも日商簿記1級を取得している方は非常にまれです!

またこの相対評価である試験であるがゆえに、当然に過去不合格となり2回目、3回目となり受験を続ける方が間違いなく受験者の60%は存在しています。10%が合格者となり、60%が再受験を試みて、残りはドロップアウトです

このような受験者の状況から、初受験者は経験不足が災いして不利となることもありますが、しっかり勉強をされた方は初受験でも合格できます。なぜ初受験でも合格できるかというと、再受験組でも合格の相対評価ライン付近で勝負できているのはごくわずかです。

試験として勝負できているのは非常にごくわずかな人間であるといえます。なぜならまず初受験組は1級の勉強を始めるが途中でドロップアウトする人間がスクール利用者だけで考えても50%はいると思います。講座を申し込んで50%は途中でいなくなるのです。実はそれくらい1級の学習範囲は広く、また深い内容を学習します。残りの50%も試験で勝負できるレベルとはいいがたく、2回目を受験する前提に途中から切り替える方もいました。

再受験組は、あと1歩という方もいるのですが、どちらかと言うと勉強のスタイルが合格を目指しているはずなのに問題練習をせず、理論を覚えたがる方が非常に多く苦戦されていました。はっきり言って

なので、理論にこだわる方は試験にはめっぽう弱く問題が解けず試験に合格できないという方が非常に多かったです。

ここまで1級の厳しさを包み隠さず話きました。

○独学かスクール利用か?

日商簿記1級の学習範囲、試験の性質から働きながら学習して1年は勉強すると考えてください。この1年は


学生の方や、勉強に集中できる環境にいらっしゃる方はそれよりも短い期間での勉強も十分に狙えます。しかし、ほとんどの方が1回で合格できる試験ではない現状を考えるとこのブログの「独学の道標」に反しますが、最初の1回目の受験までは、お金は高額ですがスクール利用をお勧めします。

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なぜ、1回目はスクール利用を進めるかというと

なのです。初回に悪く言うと中途半端な知識、間違った計算方法を身に着けてしまうと、2回目、3回目の受験も非常に合格が難しいです。なぜなら正しい方法、知識で問題を解けていないからです。2回目以降を独学にスイッチすることまで検討すると、最初はしっかりと知識を蓄えて、うまくいけば1発合格!ダメであってもしっかりとして基礎のもと、独学が可能になります。

日商簿記1級の合格者という称号は、税理士試験の「簿記論」「財務諸表論」よりも

評価は高いです。いち早く合格と思う気持ちはみな同じです。お金も掛けたくないという気持ちも分かりますが、トータルコストで考えた場合、お金だけなく、時間についても消費していると考えると、初回はスクール利用のメリット多い受けることがよいです。

以上、日商簿記1級について、かなり現実的な目線で書かせて頂きました。学習を検討されている方が参考にして頂けましたら幸いです。

勉強をスタートさせて方は、覚悟を持ってぜひ頑張ってください。私自身は元講師、そして工業簿記・原価計算を1級では担当していました。まだまだ先の話になりますが本ブログでも1級の内容について解説していきたいと思っております。

最後までお読み頂きありがとうございました。

さるや
  • さるや
  • 鎌倉市在住/簿記の元講師/現在は一般事業会社にて経営企画として経験を積んでいます。/専門は工業簿記・原価計算/社会人講座クラスを3級・2級・1級工業簿記を担当

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