簿記3級 手形取引プラスα① 期中取引

みなさん、本日も起こし頂有難う御座います。さるやです。

今回のテーマは手形取引の復習と手形取引の応用論点を解説していきたいと思います。

まず復習から見ていきましょう。

約束手形

約束手形は「振出人=支払人」となり、手形最終的に持っている「受取人」が金銭を受け取れます。したがって下記のような相関図となります。

各々の立場の仕訳記録もまとめました。復習ではありますが、振出人であるA商店は金銭の支払いをする義務(負債)が生じますので、右側に「支払手形」と記録し金銭を支払う決済のときに義務の消滅を表し左側に「支払手形」を記録します。受取人であるB商店はあとで金銭を受け取れる権利(資産)が生じますので、左側、「受取手形」を記録します。そして金銭を受け取った決済のときは権利が消滅したので右側、「受取手形」を記録します。これが一連の流れでした。注意点は仕訳を行うときに約束手形と仕訳を行わないことです。

為替手形

為替手形は「振出人≠支払人」が原則で振出人が支払人に金銭の支払いをお願いする手形でした。その相関図も下記に示します。

上記の緑色のフローのように、A商店はC商店に商品代金を支払うために為替手形を振出します。そのフローが緑の矢印です。この際、為替手形をA商店がB商店に依頼することが出来る条件としてA商店とB商店とが過去の取引で互いに債権債務(売掛金・買掛金)をもっていることが条件となります。したがって、A商店は為替手形をB商店引き受けで振出すときには過去にあったA商店の売掛金を放棄(消滅)させます。一方、依頼を引き受けたB商店は以前にあったA商店に対する買掛金を消滅する代わりに、新たにC商店に対する支払い義務(負債)が発生することになります。この新たに発生した支払い義務(負債)が為替手形となるためB商店は右側、「支払手形」の仕訳をすることになります。C商店は手形を受け取るのみです。左側、「受取手形」と記録することになります。もう一度書きます。注意点は為替手形と仕訳しないことです。約束手形と同じことを注意としてあげました。簿記の記録上では資産と負債を記録できれば、こと足りますので法律上の手形用語である約束手形・為替手形は使用しません。注意してください。以上、ここまでが復習となります。

では続いて応用論点を何個か紹介していきます。

「自己振出の約束手形」の受取

「自己振出の約束手形」とは自分で作成した約束手形のことです。約束手形を振出していたとき仕訳は下記のようになっているはずですね。※仕入100000円の取引前提

仕訳をみて頂いてわかるように、約束手形を振出すと、仕訳上は右側、「支払手形」と記録されていることになります。このように記録していた約束手形が今回自分のところに戻ってきたと言う取引が出題されるのです。実はあまりここまで触れてきませんでしたが、手形は「裏書」という手続を行うことによって、受取人が他の第三者に譲渡することが出来る特性をもっています。したがって譲渡を繰り返していくうちに、振出人のところに戻ってきてしまうこともあるようです。今回は「自己振出の約束手形」を受け取ったときの記録方法をみておきます。

範例① A商店は商品を120,000円で売上、代金は100,000円を先にA商店が振出していた約束手形を受取り、残額は掛けとした。

仕訳を解説しておきますと、右側に「売上」120,000円、左側に「支払手形」100,000円、「売掛金」20,000円となります。覚えて頂きたいのは今回記録した「支払手形」100,000円についてです。勘のよい方が説明要らずかもしれません。今回受け取ったのは「先にA商店が振出していた約束手形」です。したがって以前は左側、「支払手形」100,000円と記録していたものとなります。なので、今回自分に帰ってきてしまったということは、他の誰かに金銭を支払う義務が無くなったことを意味します。それを理由として仕訳では義務(負債)の消滅と考えてしまい、上記のような仕訳になるのです。

「自己振出の為替手形」の受取

応用論点2個目になります。見出しの通り「自己振出の為替手形」をうけとった場合です。こちらも要は自分で作成した為替手形が自分の手元に戻ってきてしまった状況です。考え方のポイントは為替手形の振出人は振出したときにどのような仕訳の形になっているか想像できるかがポイントとなります。下記のようになりましたよね?※仕入100,000円の取引前提

上記のように、為替手形の振出人は手形については何も記録していませんよね。したがって為替手形がたまたま自分に戻ってきてしまったときは、新たに金銭を請求できる権利(資産)が増えたと考えて「受取手形」で記録していくことになります。

範例② A商店はC商店に商品150,000円を売上、代金100,000円は先にA商店が振り出した為替手形を受取り、残額は掛けとした。

このように手形の応用論点は過去に自分の立場(問題文の主語)がどんな仕訳をしていたかを読み取ることが非常に大切です。読み取りは問題練習を積むことで鍛えられていきますので、反復練習を心掛けてください。

もう少し、論点があるのですがそれはまた次回とします。最後までお読み頂き有難うございました。

さるや
  • さるや
  • 鎌倉市在住/簿記の元講師/現在は一般事業会社にて経営企画として経験を積んでいます。/専門は工業簿記・原価計算/社会人講座クラスを3級・2級・1級工業簿記を担当

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