簿記3級 債権・債務⑥ 期中取引

みなさん、お越しいただきありがとうございます。さるやです。
今回のテーマは「仮受金」です。こちらを解説していきます。
仮受金
「仮受金」は一時的な金銭の記録として使用されます。また、その時の状況は「何故?お金が増えているの?」と言うような、理由、原因が不明の時です。したがって、「仮払金」と同じようにとりあえず記録しておく時に使用する勘定科目となります。
属性は負債です。一時的に記録して後で返済する義務があるかも知れませんので、負債として記録します。
では、範例を交えて見ていきます。
範例① A商店は当座預金に50,000円振り込まれていることを確認したが、原因不明のため仮受金として処理した。

範例①は当座預金が何らかの要因で50,000円増加しています。これは事実として簿記上でも記録してあげます。当座預金は資産の属性です。増加の記録となるので、左側、当座預金50,000円と記録しましょう。そして肝心の要因が不明です。ここで使用していくのが、「仮受金」です。一時的で原因不明のお金をとりあえず記録しておく勘定科目です。負債に属する科目なので、右側、仮受金50,000円と記録してあげます。
では、続けて原因が判明した時はどうするかを範例交えた確認します。
範例② A商店は先に原因不明としていた50,000円について調査したところ、売掛金の回収分であることが判明した。

売掛金の回収分と判明しましたので、お金を貰える権利が実は減少していたことになります。なので、事後にはなりますが、記録を合わせましょう。右側、売掛金(資産)50,000円、そして原因が判明したことによって、一時的に記録していた「仮受金」の理由が解消されました。また、このお金を返済する可能性も減少しました。したがって、左側、仮受金50,000円と義務を消してあげる記録をしていきます。
「仮受金」の論点についてはこれで、以上となります。単独で見る特別難しい論点ではありません。ただ、講師時代の経験を踏まえると、非常に苦手感が強いかたが多かったです。原因を聞くと、どうしても「仮払金」と間違えてしまう。資産、負債の感覚が身につかないなどの意見がとても多かったです。仕訳の時の考え方は、今回の論点に限らず最初にどんな仕訳を行っていたかを頭の中で想像できるようになっていることが非常に重要です。「仮払金」と「仮受金」が増減したときと、はじめの記録はどのように行っていたかを想像しましょう。
「仮払金」は一度現金を払って時に記録されたもの,「仮受金」は債権を受け取ったときに記録されているものです。これをヒントにイメージして、債券、債務の消滅時を意識して問題に挑めば、必ず正解を導きだすことができます!
当然、イメージを固めるには反復練習がとっても大切です。お手持ちの問題集をしっかりとして、頭にしみこませていってください。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。次回もよろしくお願いいたします。