簿記3級 債権・債務⑦ 期中取引

みなさん、お越し頂きありがとうございます。さるやです。

今日のテーマは「商品券」と「他店商品券」と取り上げていきます。今回の内容は2019年6月検定より、現在の会計事情に応じてという理由から検定試験出題範囲より削除される内容です。2019年2月検定を受験される方については、最後の出題として検定試験に出やすい内容かと思います。また、2019年6月に向けて勉強をされている方は試験向けの内容ではなくなりますが、「商品券」「他店商品券」の会計処理自体が消えてなくなるわけではありませんので、豆知識として知っておいて損はないかと思います。

○商品券

では、まず「商品券」について解説していきます。後述する「他店商品券」と何が違うのかというと単純に、「商品券」といったときは、簿記の試験上では自分のお店で発行された商品券を意味します。

勘定科目の性質としては、自分のお店で商品券を発行したということは、後で商品券と引き換えに商品を渡す義務が発生したと考えて、負債と考えます。範例を交えて解説していきましょう。

範例① A商店は50,000円の商品券を発行し、代金は現金で受け取った。

まず、現金を50,000円受取っています。したがって左側、現金50,000円と記録します。そして、今回は自分で発行した商品券を渡しています。先ほども述べたように、自分で発行した商品券は、後で商品を渡す義務があるため負債になります。したがって。右側の商品券50,000円と記録します。実際に自分のお店で発行した商品券が、自分のお店で使用されたときの流れを解説していきます。

範例② A商店は商品100,000円を売上、代金はA商店発行の商品券50,000円を受取り、残りは掛けとした。

上記のように、商品を売上ましたので、売上(収益)を右側に記録します。右側、売上100,000円。そして代金ですが今回はA商店が発行した商品券を受け取っています。つまり自分のお店で発行した商品券です。A商店は商品を売り渡したことによって、商品券50,000円分の義務をしっかりと果たしたことになります。なので、負債の減少となり、左側、商品券50,000円と記録します。また、残額は掛けとした旨により、あとでお金を受け取れる権利ではる売掛金(資産)が増加していますので、左側、売掛金50,000円と記録し、仕訳の完了です。

○他店商品券

では、次に「他店商品券」を解説していきます。商品券は私たちの実生活でもあるように、全国共通商品券などと呼ばれる、どこのお店でも使用できる商品券が出回っています。ただ、どこのお店でも使用できるわけではなく、その商品券を発行しているお店が、お店同士の組合などに加盟していることが条件です。では範例を見ていきましょう。

範例③ A商店は商品を120,000円で売上、代金はC商店発行の商品券100,000円を受取り、残額は掛けとした。

商品券を受け取ったときの仕訳をまず、紹介していきます。まず、商品を120,000円で売上ましたので、右側、売上120,000円、そして今回はC商店、つまり他店が発行した商品券で100,000円分受け取っています。この時ですが、勘定科目の属性は自分のお店で発行した「商品券」とは違い「他店商品券」は資産として記録しています。この理由については後述します。そして仕訳の解説に戻ると残額を掛けにしたことにより左側、売掛金20,000円となり仕訳の完成です。

◇なぜ、他店商品券は資産か?

なぜ、「他店商品券」が後でお金がもらえる権利である資産の属性なのか?それはどこのお店でも使用できる商品券は加盟店どうしてお金に換金する仕組みができているのです。ちなみにこの後、範例を交えて解説するような流れがないと、範例③の商店は商品を120,000円分渡して、20,000円しか後で回収できないことになってしまいます。なぜなら、他店商品券は自分で発行してないので、前もってお金を受け取ってないからです。

範例④ A商店はC商店が発行した商品券を小売商連合組合にもっていき現金を受け取った。

「他店商品券」は上記範例④のように、加盟店同士の組合にて、現金にかえることができます。なので、後でお金を受け取る権利として資産に属していることになります。

範例④の解説をしておきますと、「他店商品券」を現金化したときのシチュエーションです。先ほども述べましたが。「他店商品券」は資産になります。現金に換える権利を行使したことになりますので、右側、他店商品券100,000円を記録して、権利の消滅を表します。そして現金が増加していますので左側、現金100,000円です。

以上が、債券・債務の内容である「商品券」と「他店商品券」の話でした。最初に伝えましたが、2019年6月検定よりこの論点は出題されません。3級にしか、ある意味出題されない論点がまた消えることになるのは、元講師の私としてはさみしい限りですが、より実務に近い内容を意識した問題作りという点では賛成です。

本日も、最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

さるや
  • さるや
  • 鎌倉市在住/簿記の元講師/現在は一般事業会社にて経営企画として経験を積んでいます。/専門は工業簿記・原価計算/社会人講座クラスを3級・2級・1級工業簿記を担当

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