簿記3級 債権・債務① 期中取引

みなさん、来訪頂きましてありがとうございます。さるやです。

今回のテーマは「債権」と「債務」です。「債権」とはお金を受け取れる権利のことを言います。「債務」とはお金を返済する義務を言います。どこかで聞いた話ですよね…

それもそのはず!すでに2つほど、債権・債務をこのブログを通して読まれる方、紹介しています!債権は「売掛金」と「受取手形」をすでに解説しています。債務は「買掛金」と「支払手形」です。覚えていますか?記憶にございませんという方は復習です。そっちを優先しましょう。

でも、せっかく来て頂いたので今回のテーマは復習中心の内容に少し毛が生えた内容を見ていきます。

債権・債務は先ほど述べたようにお金を受けとる又は返済する権利・義務を言います。簿記では、これと似たような意味で資産・負債といっています。厳密に言うと少し違うのですが、勉強にはイメージが大切ですのでイコールで大丈夫です。この債権・債務が簿記の検定試験では様々な用途にあわせて登場してきます。細かいのですがその使い分けをしっかり覚えて頂きたいです。

その先駆けとして、今さらかも知れませんが、「借入金」と「貸付金」を見ていきます。あと、最近の記事ではあまり記載してなかった勘定記入も復習のため見ていきます。

借入金

「借入金」は簿記では負債に属する勘定科目の代名詞です。借りたお金は、後で返済義務が生じます。つまり、これって債務ですね。負債は義務が増えたら右側に仕訳して、義務がなくなったら左側に仕訳して行きます。

ここで、「なぜ負債は増えたら右側、義務がなくなったら左側なの?」となってしまっている方、ここは本当に下記に戻ってください。基礎というか、簿記の勉強に不可欠なルール覚えができていません。

簿記一巡の流れ:https://saruyajin.xsrv.jp/bokiitisoumatome

大丈夫な方、続けます。範例です。

範例① A商店は銀行より現金300,000円を借り入れた。

範例をベースに見ると上記のような仕訳と勘定になりますよね。今回はこの内容に「利息」をつけます!「利息」とは時間の経過に応じて支払額が発生しています。年利率というのは、1年間お金を借りたままなら、○%というような目安の基準となります。少し新しい資料も登場しますが、難しくはありませんので、落ち着いて対応していきましょう。

範例② A商店は借入金を全額現金で返済した。なお、借入期間は6ヶ月で年利率3%の条件で借りていた。利息については現金で支払っている。

上記のように仕訳、勘定記入となります。利息の金額の計算できましたか?今回は借入期間が6ヶ月だったので年利率の半分が利息として払う金額です。ここでの利息は支払った利息なので、「支払利息」の費用に属する勘定科目を使います。現金で払っていますので、返済金とまとめて記録していきましょう。

貸付金

今度は「貸付金」を見ていきます。先ほどの「借入金」の処理の反対の考え方をして頂ければ問題ないかと思います。

範例③ A商店はB商店に200,000円を貸し付けた。

範例④ A商店は本日先に貸し付けていた200,000円の返済を現金にて受け取った。その際、利息3,000円もあわせて受け取っている。

上記示したように、貸付金は借入金の反対です。ただし、利息は今回受け取った利息なので「受取利息」の収益を使用していくことになります。

金融手形

ここまでは、金銭的の貸し借りを借用書の契約にて交わされる前提で、実は見ていました。この他、お金の貸し借りは手形を使用して行う場合もあります。商品売買で使用していた手形は「商用手形」などと呼ばれていて、区別して「金融手形」などと呼ばれます。ちなみに、今の話は雑学程度で受け取ってください。

では手形を用いた金銭の貸し借りを見ていきたいと思います。

手形借入金と手形貸付金

範例⑤ A商店はB商店より100,000円で借り入れ、約束手形を振出した。

上記のように、手形を用いた金銭の借り入れの場合は通常の手形取引(商品売買時)と区別するため、仕訳で使う勘定科目も「手形借入金」を使用します。属性は借入金を同じ負債ですので、最初に手形○○と付け加えるのを忘れないで下さい。

範例⑥ B商店はA商店に100,000円を貸し付け、約束手形を受け取った。

上記も通常の手形取引(商品販売時)と区別しまう。お金を貸していますので「手形貸付金」で記録しています。属性は貸付金と同じ資産となります。

以上、債権・債務の数点紹介しました。使用する状況により記録のつけ方も変わってきますので各々丁寧に覚えていきましょう。ちなみに、今回最後に紹介しました「手形貸付金」と「手形借入金」は日商簿記3級の出題頻度は少ないです。みっちり復習というよりは、頭の片隅に入れて、試験直前に思いだすようにしましょう。そんなに難しい内容ではなかったと思います。 今回も最後までお読み頂き有難う御座います。また宜しくお願い致します

さるや
  • さるや
  • 鎌倉市在住/簿記の元講師/現在は一般事業会社にて経営企画として経験を積んでいます。/専門は工業簿記・原価計算/社会人講座クラスを3級・2級・1級工業簿記を担当

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