簿記2級 手形取引【裏書・割引き】

みなさん、こんにちは!さるやです。

手形取引についてこの記事で五つ目となります。それだけ日商簿記検定試験2級合格を目指すと考えると絶対に外せない論点であります。今後2級、1級と上位資格を目指される方は後々苦労しないように、ここでしっかり手形の論点を身に着けていってください。

これまでは仕訳の勘定科目でいう「支払手形」によった内容を多く記事で解説してきておりましたが、今回の論点はどちらかというと「受取手形」の記録の応用となります。2つ紹介していきますが、どちらも出題頻度は高い内容となりますのでしっかり覚えていきましょう。

手形の裏書

一つ目の内容は「手形の裏書」という行為の記録方法です。受け取った手形は受取人にとって資産です。その資産である「受取手形」ですが、手形証書の裏面に名前を書く(サイン)することによって他人に譲渡することができます。その裏面にサインを書く行為を裏書といっていきます。その内容が日商簿記でも登場します。ただ難しく考える必要はございません。資産の譲渡、つまりは金銭を受け取る権利をあげてしまうわけですから、ここでは権利が減少したことを仕訳に表していけばよいだけです。まず、手形を受け取ったときの記録を復習しておきます。約束手形でも為替手形でも受取人の記録は下記でしたようね。

※売上100,000円とした場合の仕訳

上記のように、「受取手形」は受け取ったときに左側、受取手形と記録します。これを前提に範例です。

範例① A商店は商品100,000円を仕入れ、代金は先に受け取っていた手形を裏書譲渡した。

A商店は商品を仕入れましたので、左側、仕入100,000円として、今回は問題文に「先に受け取っていた手形を裏書譲渡した」とあります。先ほど説明したように受取手形100,000円を持っていたということは、お金を後で100,000円もらえる権利をもっていたことになります。今回、範例①ではその権利を裏書譲渡したとありますので、権利を譲ったことになります。したがって、権利は譲ると減少しますから右側、受取手形100,000円と記録しているのです。繰り返しますがこの裏書譲渡したときの考え方は、約束手形でも為替手形でも同じです。

ちなみに裏書譲渡された方はどのような仕訳になるかも紹介しておきます。

範例② B商店はA商店に商品100,000円を売上、代金は為替手形を裏書譲渡された

解説をしておきますと、今回は「裏書譲渡された」立場です。権利をもらった側の話になります。したがって左側、受取手形100,000円となります。単純にお金を受け取れる権利が増えたと考えてください。

手形の割引

2つ目の内容は「手形の割引」と呼ばれる行為の記録です。手形は金銭の支払いを決まった期日に約束することになります。逆を言えば、決まった期日まで現金にできません。したがって、受取手形を所持している立場の考えで、いち早く現金を欲しているときに銀行にいって現金化するということをします。この「銀行で手形を現金化する行為」または「銀行で手形を売却する行為」の内容を「手形の割引」といっているのです。この時、銀行は当然、手数料がとられますので、実際の金額は手数料を差し引いた残りとなりますが、早急に現金を欲している立場にとっては有効な取引となります。では範例にて紹介していきます。

範例③ B商店は本日、約束手形100,000円を銀行で割引、割引料1,240円を差し引かれ残りを当座預金とした。(割引率7.3%、割引日数62日)

仕訳を解説していきます。まずは100,000円分を受取る権利であった受取手形ですが、銀行にて割引しましたので権利が減ります。右側、受取手形100,000円そして、手数料として1,240円がとられました。当座預金から差し引かれていますので、お金を減らす要因です。左側、手形売却損1,240円で記録します。手形売却損は費用に属する勘定科目です。そして残りの残額を左側、当座預金98,760円としています。

ちなみに、括弧書きとしてあった補足の追記事項ですが、今回の範例では全く使用しませんでしたが、問題によっては手形売却損を自分で計算することもあります。自分で計算するための資料です。これを使って計算例も示しておきます。

上記は公式として覚えてください。考え方は、割引率7.3%は年間の利息相当分とみなし、それを日割り計算しています。検定試験では1年は365日が前提ですので、うるう年は無視です。また今回与えられた日数も自分で計算することがありますので、何月が何日間あるかは覚えておきましょうね。

念のため、覚え方の一例を紹介しておきます。

ひと月は何日?

2月・4月・6月・9月・11月の順番で「ニ・シ・ム・ク・サムライ」と覚えましょう。これは、ひと月が31日でない月を語呂にしたものです。あるアニメの話のネタになったくらいメジャーな覚え方だと思います。

以上で手形のテーマを、本ブログではすべて紹介しました。手形取引は簿記検定試験の壁です。超えれば明るい未来がまっています。攻略は基本取引を頭で想像できるくらい覚えることです。問題練習を行い復習しましょう。基本取引が入れば、応用的な内容も楽に解けるはずです。

以上、今回も最後までお読み頂き有難うございました。

さるや
  • さるや
  • 鎌倉市在住/簿記の元講師/現在は一般事業会社にて経営企画として経験を積んでいます。/専門は工業簿記・原価計算/社会人講座クラスを3級・2級・1級工業簿記を担当

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